こんにちは!Rin(@8101331T)です。
私は米国高配当株とインデックス投資を中心にサイドFIREを目指す30代のアラサーです。
本日は、個人年金保険に関して記事にしてみました。
個人年金保険、本当にこのまま60歳まで積み立てして得になるのだろうか。
でも今解約すると元本割れするしどうすればいいんだろう、、

元本割れリスクがあり二の足を踏んでいる方が
個人年金保険を解約すべきなのか判断が出来るようになります。


わたしが契約していた個人年金保険
個人年金保険の詳細ですが、
金額があらかじめ決まっている確定型の個人年金保険でした。
将来の額が確定しているという安心感もありこのタイプの契約している方は多いのでは
ないでしょうか。
下記、図で表したものになります。
期間(年) | 内訳/月 | 内訳/年 | 総額 | |
積立(22~60歳) | 38 | -13,900 | -166,800 | -6,338,400 |
支給(60~70歳) | 10 | 66,667 | 800,004 | 8,000,040 |
返戻率 | 126.2% |
いくら元本割れするのか
上記の契約で今、解約すると・・・
- 払込金額(9年4か月) 約155万円
- 返戻金額 約142万
- 損失金額 ‐13万円

10年間もコツコツ積み上げてきて、今解約すると-13万・・
やっぱり解約しない方がいいのかな・・ハァどうすれば・・
正しい商品価値を把握するにはIRR関数

元本割れの金額が大きければ、解約すべきか、継続すべきかまた悩んできますよね。
そんな不安を解消してくれるのがIRR関数です。
なんだか難しそうに思うかもしれませんが、概念や計算式を覚える必要はまったく
ありません。
本当にその商品には価値があるのかを判断するために、
正しい利回りを計算してくれると思っていただければと思います。
・・契約当時・・

と言われ

何となく良さそう!と安易な考えで契約をしてしまいました。
しかし返戻率126%というのは、初めに約633万円を一括で支払って、
1年以内に約800万円のリターンがあれば返戻率は約126%となります。
実際には38年という期間の中で、毎年返戻率は下がっていきます。
1年目だけの返戻率を大きく見せてゴリ押ししてくる営業マンは多く、
わたしも勘違いをしていました。
保険は累計でみることが大切です。
IRRで計算してみる
すると、
IRR関数で計算した年利は、な、なんと0.54%!!

38年間も積立続けて、年利がたった0.54%という結果に。

保険会社最後の切り札、払済み保険への勧誘。

そして、保険のおねえさんに頑固たる決意を胸に、解約の意思を伝えます。
すると、

と最後の切り札として、払済み保険の提案をされます。
要するに、今後積立はせず解約したときに戻ってくる返戻金を、
満期まで運用するというものです。
かなりの低利回りということが分かりましたが、元本割れの話をされ
良さそうな提案をされると、少し心が揺らいでしまいました。
果たして払済み保険はどうなのでしょうか。
払済保険に変更しても、ぼったくりはぼったくり。
払済み保険に変更した場合、上記でも説明した通り、
解約した際に戻ってくる返戻金を一括払いで満期まで運用することになります。
わたしの場合だと、今解約すると143万円が返金されます。
その143万円を一括で運用するという新たな契約変更を結ぶことになります。
しかし、どんなに契約内容を変更しても低利回りな商品ということには変わりはありません。
保険会社によって規定は変わってきますが、ここで野村証券のシミュレーションを用いて
143万円を利回り0.54%で運用を続けた場合の計算をしてみます。

また、払済保険に契約変更をすると、今までの特約は基本的に外れます。
さらに払い済み対象期間も過去10年以上の積立歴がなければできないなどの
規定もあり適応月まで我慢して払い続けることになりかねません。
一方、今からS&P500米国株式に投資してみた場合
次に解約して戻ってくる143万円を、
S&P500米国株に一括投資し、今後30年間、運用したらどうなるでしょうか。
S&P500とは、アメリカの代表的な500社の株式で構成される指数で長期投資であれば、
右肩上がりに株価の上昇が期待できます。
米国株の過去平均利回りは5%~6%ほどになります。
将来の利回りは確約できませが、低めに見積もって3%で計算してみましょう。

30年間の運用期間で204万円の運用利益が出ます。
わたしは高い勉強代だと思いこの時点で、払済み保険も選択の余地はないと判断しました。
元本 | 期間 | 運用結果 | 利益 | |
払済み分をそのまま運用 | 143万 | 30年 | 168万 | 25万 |
解約し米国株へ一括投資 | 143万 | 30年 | 347万 | 204万 |
個人年金保険のデメリットまとめ
インフレに対応していない
インフレとは、物の値段が上がってお金の価値が下がることです。
最近だと、うまい棒が10円から12円に値上がりし話題になっていましたが、
身の回りでの物価上昇をジワジワ感じている方も多いのではないでしょうか。
保険満了時にやっと毎月8万円がもらえたとしても、
30年後の8万円が現在と同じ価値とは限らないため、
過去に積立てきた資産の価値が減額していく可能性があります。
資金拘束がある
本記事でご紹介している通りほとんどの保険商品には資金拘束があり、
途中解約してしまうと、元本割れが発生してしまいます。
また若いときに加入するほうが保険料がお得という商品がありますが、
仮に20歳で加入して60歳までだと40年間もの間、資金拘束があると考えると、
目先の情報だけにとらわれ過ぎないように、長いスパンで考えることが大切です。
節税効果も低い
保険は節税効果もあるから利回りが高い!と言われることもありますが、
節税効果があるのは、保険料を支払った年のみで計算されるため、
複利での計算ではありません。
なので2年目時点で、1年目に支払った保険料に対しての節税効果はないため、
毎年、利回りが下がっていくことになります。
結論、資産形成は保険でなく投資で行う。
上記、計算結果からもわかるように、
個人年金保険は、資産形成を行うという観点からみると、不向きな商品と言えます。
積立満了まで10年以上あるのであれば、元本割れをしてでも解約し、
保険会社を挟まず、積立NISAでS&P500連動指数の米国株など、
低コストの優良ファンドへ投資するほうが、大きなリターンは見込める可能性が高いです。
そして保険が必要な場合は、必要な分だけ掛け捨てで入ることをおすすめします。
保険と投資を分けて考えることが大切です。
自分の個人年金保険の利回りを知りたい人へ
Office HARUさんというYouTubeが、すごくわかりやすくて参考にさせて頂きました。
概要欄でIRR関数のエクセルもダウンロードできるので、
ぜひ自分の保険内容をIRRで確認してみてください。